きろく

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『ドラゴンボール超 ブロリー』感想 ブロリーの幸せを祈るオタクになった

オタク高校時代はクラスの9割がオタクというオタク・プラネットで生きてきたので、教室には常にいろんなオタクが推し作品を持ち込んで布教をしてた。
その際に誰かが持ち込んでいた『ドラゴンボール(以下、DB)』を全巻読んだけど、あれから時は流れわりと内容を忘れてしまった…。
世界的人気漫画であるDBをうろ覚えとか言ったら全世界のDBファンが超サイヤ人になってボコボコにされそう。ごめん…。

「オススメのキッズアニメ教えてや~」と設置しているお題箱で「『ドラゴンボール超 ブロリー』はDB知らなくても楽しめるし、シンプルで分かりやすいですよ!」と頂いたので、めちゃくちゃ久しぶりにDBに触れた。

以下、感想です。

GO!ブロリー!GO!ブロリー!GO!ブロリー!カモン!ブロリー!!GO!ブロリー!GO!ブロリー!GO!ブロリー!カモン!ブロリー!!ゴジータゴジータゴジータゴジータゴジータゴジータゴジータゴジータ!!!!!!!!

キャラ相関図や名前すらうろ覚えで不安だったから公式サイトを確認しながら見ていたんだけど、過去篇を30分(およそ本編の1/3)も使って丁寧に描いてくれたから、にわかでもめちゃくちゃ分かりやすかった。
DBってものすごくキャラ多いはずなのに、できる限り登場キャラ数を減らしてるように感じた。初見に対する配慮であると同時に、100分という尺で極力余計な情報を出さないようにしたのかな~~と。
余談だけど、公式サイトを見たら『超(スーパー)サイヤ人』の上に『超(スーパー)サイヤ人ゴッド』があってそのまた上に『超(スーパー)サイヤ人ゴッド超(スーパー)サイヤ人』があって脳が混乱した。

 ブロリーの幸せを祈るオタク

赤子の時点でベジータ王の息子(ベジータ)よりも戦闘力が高かったため、王の嫉妬により宇宙規模の島流しを受けたブロリー。 
その時点ですでに可哀想なのに、たどり着いた大荒れの星で父親であるパラガスと2人っきりで暮らすことになってしまう。しかもパラガスはブロリーが暴走しないように電流が走る首輪をつけたり、ブロリーの初めての友達(獣)を攻撃して仲たがいさせたりする。やばすぎ。
親から抑圧されて生きてきたせいか、言葉をちゃんと教えてもらえなかったのか、はたまた話す相手がいなかったせいか、ブロリーはうまく言葉すら喋れない大人に成長。
普通に考えると虐待なので、ブロリーを見ていると胸が苦しくなってしまい、ただひたすらブロリーの幸せを祈ってた…。
戦闘シーンもブロリーはまったく悪くないし、自分の意思で戦っているわけではないから、ず~~~~っとブロリーの応援をしてた。主人公である悟空の敵なのに…。

チライとレモに「お前の父親は最低だよ。言うことなんて聞く必要ないよ」と言われても「お父さんのことを悪くいうのはいけない」とかばう姿はまさに被虐待児でめちゃくちゃしんどかった。ブロリーは精神が幼いから実質純粋な子どもみたいなものだし。
戦闘中に暴走したのもパラガスが殺されたせいだったし、世間から見てやばい親でも幼い子どもにとっては大切な親なんだよな…それは愛ではなく洗脳や依存とも言えるけど…。ブロリーにはチライやレモと一緒に幸せな生活を送ってほしい。

パラガスが毒親か否か問題

作中でチライとレモから「最低な父親」「息子のことを道具としか思っていない」などと評されていたパラガス。
自分もパラガスに対して清々しいほどの毒親やないか~~いと思いながら見ていたけど、後からTwitterでいろんな人の感想を検索したら、わりと「パラガスはそんなに悪い親じゃない」「あの環境下なら仕方がなかった」といった声もあって。
確かに、これは人間の価値観だからとんでもない毒親に見えるだけで、プライド激高戦闘民族であるサイヤ人からしたら普通なのかもしれない…とも思った。
チライとレモは非戦闘員だし、どちらかというと現代の人間に近い価値観の持ち主で、視聴者の気持ちを代弁してくれる存在だったのかもしれない…。

テンポがよく、ほどよい量のギャグ

序盤のブルマの「自然に見えるように5歳若返りたい!」からのフリーザ様の「自然に見えるように身長5cm伸ばしたい!」の流れ最高すぎない??フリーザ様、部下からチビとか陰口言われてたの…?かわいそう…。
ドラゴンボール奪った時にさっさと神龍呼んじゃいなよ…って思ったけど、悟空にそのことを知られたら「おめぇ身長なんか気にしてんのかぁ!!?」って一生地雷原踏みぬかれまくりそう。
あとフュージョンの流れも悟空とベジータのコント(コントではない)が最高に面白かった。ピッコロさんかわいいぞ…。
フュージョン2回失敗したってことは、フリーザー様は身長5cm伸ばそうとしたせいでブロリーに1時間もボコられてたんだね。

中毒性のある戦闘BGM

熱い戦闘BGMにキャラクターの名前や技名を歌詞で入れるという、斬新すぎる楽曲。中毒性が半端なく、一度聞くと脳内でずっとブロリーが戦いを繰り広げてしまう。
フュージョンファイタァァーー…」って聴こえた時は「DBって必殺技を使うと技名を音声で流すのかな?」とか思ってたけど、後からiTunesのサントラで確認したら曲の一部だった。
冷静になって考えたらブロリーは暴走して戦わざるを得ない状況だから、全然自分の気持ちは「GO!ブロリー!」じゃなかった。戻れ!ブロリー!!(ポケモン風)
楽曲iTunesで買いましたオエーオーオエーオーオエーオーエーオーエーーーーー!

総括

DBにわかでも1本のアニメ映画として楽しめる、魅力的な作品だった。あと、作画があえて線の太さを統一せず、セルアニメっぽさを出してるのも映像としてイイ。
ただ、Amazonプライムビデオの画質だとDBの激しい戦闘シーンで画質が荒れまくって悔しい~~!!これ映画館で見たら絶対に迫力すごいんだろうなあ。
DBといえばやっぱりスケールの違う派手なバトルだし、作品全体でバトルシーンの占める尺がかなり多かった。でも、メインストーリーも分かりやすく、かつしっかりと描かれていてどちらも楽しめた。
子どもの人生を優先した悟空の両親と、自分の人生を優先したパラガスは対比なのかな…親子の在り方についても考えさせられた作品だった。