おこめのおうち

観劇(主に宝塚)、ゲームや本などの感想を正直に書きつらねるブログです。

宙組『王妃の館』感想 笑いあり、泣きあり、疑問あり

贔屓組・宙組による『王妃の館』『スーパー・レビュー VIVA!FESTA!』を観てきた。

まずは、『王妃の館』から感想を書いていこうと思う。

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 原作である小説を事前に読み、予習は完璧。2015年に公開された映画は、とんでもなく評価が悪いため、あえてスルーした。

ちなみに原作は笑いあり、涙ありでとても面白く、今まで読んだ本の中でも個人的にかなり好きなほうだ。

 

宙組公演『王妃の館』感想

 評価…★★★☆☆

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原作通り笑いあり、涙あり、そして最後は全員がハッピーエンド…と、観ていてとても楽しい劇だった。

宙組子も全員頑張っていたし、配役もピッタリだし、テンポも良かったと思う。

 

トーリーは「登場人物の設定と、出だしくらいしか合ってないのでは?」と思うほど改変されており、小説は『原作』というより『原案』と呼んだほうがいい気がする。特にディアナ、お前誰だよ。

 

とても面白かったのだが、ひとつ残念なことがある。

それは、『オカマ』や『カツラ』でしつこく笑いを取ろうとするところだ。

正直に言うと、原作を読んでいた時も近藤の言動には少しげんなりした。(近藤はゲイに対する差別感情バリバリだったので仕方がないのだが)

だが、原作が連載されていたのは1998年。その頃なら、こういった描写があっても仕方がないのかもしれない。ちなみに原作では、クレヨンも近藤に対して「オカマって差別用語よ!」と怒っていた。

今はLGBTs運動が盛んな2017年。そんな時代に、こうやって笑いにするのはいかがなものだろうか。カツラネタも、人の身体コンプレックスをいじる笑いは品がないと思う。

オカマやカツラネタが出るたび客席はどっと湧いていたが、私はまったく笑えなかった。

田渕先生は若手だが、少しばかり古い価値観を持っているのかもしれない。少し残念。

 

 役者別の感想

変人で奇人、そして天才で美形な恋愛小説家・北白川右京という役を、見事に演じ切っていた。

セリフの言い方や動きが素晴らしく、「北白川先生が現実に出てきた!」という気持ちになった。すごい。

ちなみに北白川右京先生、原作だとファックスに臭いが染み付くレベルのワキガなのだが、さすがに宝塚では設定変更されていた。あと、やはりクソクソ脱糞の類は言わなかった。

 

  • 桜井玲子…実咲凛音

ツアーコンダクター・朝霧玲子と、光ツアーの客・桜井香を合体させた役だが、違和感なく作品に当てはまっていた。

相変わらずビジュアルも演技も歌も安定しており、とても良かった。

 

「2番手の役にしては、出番が少ないなー」というのが正直な感想。

まあ、原作では北白川先生たちと一切絡みがないため、これで限界だったのだとは思うが…。

プティ・ルイについての回想シーンは、けっこう涙腺にきた。

 

  • 早見リツ子…純矢ちとせ

ある意味、一番原作通りのイメージだった。

声の出し方といい挙動といい、本当に自分の脳内で描いていた『早見リツ子像』と一致していた…。

 

  • クレヨン…蒼羽りく

スタイルが良すぎる。

「女性が女の心を持っている男性を演じる」という、一見わけわからん超ハイレベルな演技を見事にこなしていた…。

 

あと2回観劇予定のため、今後感想も変わるかもしれない。

原作も面白いため是非読んでもらいたいが、ディアナのキャラや北白川先生の設定にロマンをぶち壊される可能性があるため、要注意だ。

 でも、原作は原作でワイワイガヤガヤしていて面白いぞ!

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